自筆証書遺言書のテンプレートを作ってみた

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以下の通り作成すれば遺言書として通用します

遺言書には「公正証書遺言」「自筆証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類がありますが、作成した時点のままで良いとは限らず、後日作り直したくなった場合も想定すると、費用面で一番安く、且つ逝去時から法的効力を発揮する自筆証書遺言が個人的にはお勧めです。

今回ケースの基礎控除枠

夫「故人」・妻・長男・長女(嫁に行った)の家族4名で作成しました。

基礎控除枠3千万円+法定相続人3名×600万円=総額4,800万円以内は非課税です。
動産(現金)計 : 2,600万円
不動産 計   : 1,500万円
総 合 計   : 4,1 00万円なので相続税は掛かりません。

別途、生命保険金の総額が1,800万円以内であれば非課税です。

自筆証書遺言の実例

※ 薄緑色の部分は全文「手書き」してください。パソコン作成は無効になります。
青色の部分はそれぞれ「書き直して」ください。

遺言書
遺言者、田中太郎は、以下の通り遺言する。

第1条(不動産)
遺言者は、別紙財産目録(一)記載の不動産を、妻、田中良子(昭和25年8月10日生)に相続させる

第2条(預貯金)
遺言者は、別紙財産目録(二)記載の預貯金について、以下の割合で各相続人に相続させる。
(1) 妻、田中良子:100分の75(75%)
(2)長男、田中一郎:100分の12.5(12.5%)
(3)長女、鈴木花子:100分の12.5(12.5%)


第3条(遺言執行者)
1.遺言者は、本遺言の執行者に長男、田中一郎(昭和50年4月15日生)を指定する。
2.遺言執行者は、預貯金等の解約、名義変更、その他本遺言の執行に必要な一切の権限を有する。

令和8年4月2日
(住所)群馬県前橋市中央町2丁目31番12号
(氏名)田中太郎 (印) ←実印を推奨

子供達を12.5%に設定した理由

故人の「配偶者」「子供(孫)」「父母(祖父母)」は遺言書で一円も相続させないと書いた場合、遺言書は優先されますが決定でなく「遺留いりゅう」という法律が守ってくれる権利があります。

法定割合は、法定相続人が誰か・人数によって変動するので一概に言えませんが、今回のケースは「配偶者50%」「子供2人・各25%」が基本、その半額が遺留で認められた権利ですから、子供達は最低でも12.5%の権利を有することになります。

遺言書の段階で揉めると中々解決しませんので、最低限保障されてる割合で遺言書を残しておけば揉める心配がないからです。

そのままで良ければ問題ありませんが、2人の子供に異なる比率で残したい時は別の方法を考えれば良いので、家族の仲違いを防ぐにも適した考え方だと思います。

別紙財産目録(一):不動産

※薄青色部分は【パソコン作成OK】財産目録
※各ページの下部に「署名・捺印」を必ずしてください。

項目内容(登記簿謄本通りに記載)備考
土地所在:前橋市中央町2丁目 /
地番:31番12 /
地目:宅地 /
地積:231.00㎡
評価額1,000 万円
建物所在:前橋市中央町2丁目 /
家屋番号:31番 /
種類:居宅 /
構造:木造 /
床面積:250.8㎡
評価額500万円

別紙財産目録(二):預貯金

金融機関名支店名口座種別口座番号備考
ゆうちょ銀行前橋支店通常記号・番号約800万円
群馬銀行前橋支店普通口座番号約700万円
しののめ信用金庫前橋支店普通口座番号約500万円
楽天銀行本店営業部普通口座番号約600万円

田中太郎(印)

3. 法務局(自筆証書遺言保管制度)の重要ポイント

  1. 封筒に入れない:
    ノリ付けして封をすると法務局がスキャンできません。バラのまま持参します。
  2. 余白を空ける:
    A4用紙の上下左右に10mm以上の余白(特に左側は20mm以上)を空けてください。
  3. 訂正はNG:
    間違えたら修正液などは使わず、最初から書き直すのが最も安全です。
  4. 予約:
    事前に電話・ネット予約、本人確認書類(免許証・マイナンバー)等持参。
  5. 料金:
    書式が整っていれば3,900円(作り直しても3,900円で済みます)

4. 遺言書の存在を速やかに伝える「最善策」

遺言書を死後に気づいてもらえないリスクを避けるには以下2段構えが最善です。

  • 法務局の「死亡時通知制度」を利用:
    法務局に預ける際「指定者通知制度」の手続きをしてください。
    長男(田中一郎)を通知先に指定、あなたが亡くなった際、法務局から自動的に一郎さんへ「遺言書を預かっています」という通知ハガキが届きます。

  • 「保管証」のコピーを渡す:
    預け終わると「保管証」がもらえます。このコピーを長男に渡し「ここに預けてあるから、何かあったら法務局に行ってくれ」と一言伝えておくのが最も確実で迅速な方法です。

  • 暗証番号も書いておく:
    『別紙財産目録(二):預貯金』の銀行口座の記載内容では、除籍謄本・遺産分割協議書・その他銀行が求める書類が無ければ引き出しも解約も出来ませんので、それぞれの暗証番号を記載しておけばATMで引き出せます。
    銀行により65才以上は1日上限20万円、50万円などの違いがあります。

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