逝去後の収入・支出を試算しておく
事前相談・施行後、残った家族と話しをして思うのは、様々な死後手続きやアドバイスを気軽に相談できる場所は無いと思えるので、その意味からも「あんしんサポート」のような場所は必要であると強く感じます。
葬式代の心配は当然だけど、死後に入ってくるお金、出て行くお金、配偶者の逝去後は独居になる方、以後の生活を守る為にもしっかり試算しておきましょう。
収入の部
「1」国民健康保険からの葬祭費5万円
生活保護者以外は国民健康保険に加入してますから、殆どの市区町村で5万円が支給、通常は申請した翌月末に振り込まれます(喪主が基本)
「2」生命保険・終身保険
保険金は「契約者」「被保険者」「受取人」が誰かによって相続税・一時所得税・贈与税に分類される。
一番多い契約者が被保険者、受取人が法定相続人のケースは「500万円×法定相続人数」の合計額までは非課税となり、基礎控除3千万円とは別途の非課税枠です。
「3」年金は夫婦時代の半分強
遺族年金は18才未満の子供がいたり、65才未満、65才以上で異なりますが、一番多い65才以上の場合、遺族年金の概算は(亭主厚生年金-自分の厚生年金)×0.75+自分の年金=受給年金で試算します。
亭主年金145.000円(国民年金65,000円・厚生年金8万円)
専業主婦年金 67,000円(国民年金67,000円)
80,000×0.75=60,000万円
67,000円+60,000円=127,000円が毎月の年金額です
但し年金額は同じ年数、同じ会社に勤務しても異なるので、出来れば夫婦揃って健在のうちに、最寄りの社会保険事務所に予約「配偶者が逝去した場合の年金額を教えて欲しい」と伝え夫婦揃って行き確認しておく事を勧めます。
生活に支障の無い年金額なら問題ありませんが、生活に支障の出る場合、どうするか検討したり、準備する猶予期間が得られるからです。
収入面で最も問題が出るのは国民年金しかない「自営業者」「自営の農業・漁業・林業」「個人商店勤務者」、遺族年金はなく、自分の年金だけで生活するしかありません(国民年金の平均は6万円弱と言われてます)
依って生活保護の申請が受理されるかの確認をしておく必要があります。
申請して14日以内(最長30日)が基本ですが、できるだけ生活保護を受けない役所もあるのが現実です。
自宅があると余程、資産価値が無い場合以外は申請受理されない事が多いです。
ちなみに施設入所した場合、当方会員さんからの情報では月額平均17万円ですから、亭主逝去後の年金で賄える方のほうが少ないです。
全ての収入の合計額+預貯金の合計額=現在ある総額
現在ある総額÷残りの人生÷12カ月=毎月使える金額
毎月使える金額+毎月入る年金=月々の生活費、この金額の範囲での生活が基準です。
注意するのは病気・入院・施設入所等の計算をしてない事です。
支出の部
上記試算がしてあり余裕が無ければ、後は支出を抑えるしかありません。
「※」自分の想いを明確にしておく
個人的な感覚で言わせて貰うと、喉や腹に穴を開けて栄養を流し込む「胃ろう」を僕自身は望みません。
回復が見込める状態でなければ、静かに枯れるが如く終幕を迎えるのが希望です。
当方会員に医師もおられ家族の葬式で話しを聞くと、殆どの医師は「癌」での逝去を希望、理由は余命期間があるので自分自身も含め準備ができるからと言います。
一方で老衰は望まないと言われる方が多く、医師の目から見ても楽ではないと思われるようです。
とはいえ終幕の迎え方は自分で決められませんけど、こうなった場合は――、と想定した自分の意思を書いておけば、家族の悩みが減るのは間違いありません。
これを読んでる貴方は「今日明日に死ぬことは無い」と思っておられるでしょうし、書いてる僕自身も同様ですが、現実は明日の朝に目を覚ます保障はなく、施行した中には突然の終幕を迎えた故人もおられるのです。
「4」入院費・施設入所費
入院費と医療費は死亡日まで、病院、施設で行うエンゼルケアと呼ばれる死後処理は保険適用外で、最低5千円~3万円程度掛かります。
病院は浴衣を着せる事が多いですが費用は家族負担、納棺後は布団を掛けるので服装は見えませんから、自前の着てたパジャマ、別の衣類を事前に持って行き着せて貰っても構いません。
施設は日割り計算もあれば、月割り計算など様々ですから入所施設の決まりは事前確認しておき、無駄な出費の出ない対応をしましょう。
「4」賃貸物件
公営・民間問わず賃貸は室内清掃と撤去は必要ですから、家主との契約条項を遵守する必要があるので、自分達が片づけられるなら問題ありませんけど、業者依頼が必要な住居なら事前に探して見積書を取っておきましょう。
電気・水道は片付けの状況に合わせて行います。
ついでに言うと郵便物は「転送依頼」をしておけば、1年間は自分の家に転送して貰えます。
「5」葬式代と遺骨処理費
考え方は色々ですが、あんしんサポートが勧めるのは「故人の預貯金」+「全収入」+「毎月の年金」を予想する存命年数で割り、毎月の生活費を算出した上で、生活に支障の出ない範囲の葬式が大前提です。
・最初に考えるのは後の生活です
一時の感情や周囲の無責任な言葉に流されてはいけません
・故人の親族が最大の壁となるのが現実です
・故人の親族は費用面で助けてはくれませんが口は出します
・故人直筆の書面で葬式内容を明確に書いておきます(絶対に役立ちます)
「6」要注意は借金
過去の経験で言うと借金のある人で周囲に詳細を伝えてある人は殆どおらず、明確な借金額、相手先も分からない事のほうが多いです。
もし2か月後に借金が分かれば相続放棄は可能ですが、入院費、葬式代など故人の預貯金から支払った場合、相続放棄できない可能性もありますので、生前の確認が絶対条件なのです。
相続放棄は対象者の「死」を知った時から3か月以内でなければできません。
詳細が知りたい方は最寄りの家庭裁判所で確認できます。
結論 : 不安の実態を試算する
何となく不安を抱いてるだけでは何も解決せず、不安が募るだけですから、暫定でも構わないので「毎月使える金額」を試算すれば夫婦どちらが終幕を迎えるとしても、ある程度の予測はしておけます。
それまでの期間が長ければ長いほど対策も立て易く行動できる事と、対策が思ったように進まない場合でも、葬式、遺骨などの対応策を都度確認しておけます。
計算できないのは「病気・医療費」「施設入所した場合の費用」、その辺りも含め夫婦が元気な時に家族で話し合っておかれると後悔は減らせるでしょう。
綺麗事だけでは済まないのが現実ですから、その意味でも本音で相談できる場所、相手を探しておく事を勧めます。

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