第十七話 NPO法人の閉鎖を決めた理由(わけ)

2007年9月父親逝去の一報が八王子裁判所から届く、
2008年4月NPO法人設立申請提出
2008年6月27日NPO法人設立
2018年4月30日をもってNPO法人閉鎖手続きに入る
2018年5月1日から個人事業として行う予定、ところが大問題発生――、そこで法人設立を進める
2018年8月合同会社設立
2019年1月1日から合同会社運用開始
2020年11月現在に至る

10年間NPO法人として活動しましたが「領収書に収入印紙を貼らなくていい」これ以外は何一つとしてメリットを感じたことはありませんでした。しかしデメリット感はいくでもあります。今のNPOの在り方は何かが違う気がします。僕の感じた10年間をストレートに書いてみます。

》10年間の活動で統括管理してる県から一度も訪ねてきた事はありません
 ・当然、県の担当者は活動内容など一切理解していません
 ・日本のNPOは設立したあと、何をどうしてるか行政は全く分らないのが現実
 ・活動内容でなく、業態だけで判断して助成金を出しているのは間違いない
 ・税金なんだから、本当に必要な場所に使え! これが10年間活動した本音

》葬儀葬式の支援活動は前例がなく、一切の助成金はありません
 ・ところが「非営利活動法人だから儲けられないから安んいですよね」これが一般人の認識です
 ・非営利の文字が問題なんだろうな、「非営利」とは株主配当のような配当ができないだけの事
 ・赤い羽根など募金分配金も前例が無いと一切受け付けて貰えません
 ・何事も最初があっての前例だろ!? 助成金、募金分配金の活動内容は関係ないんです

》NPO法人だから安くできると謳う葬儀屋も現れてきました
 ・助成金、募金分配金も一切無いのに、こんな嘘を堂々書く葬儀屋もいました
 ・NPOは許可制でなく必要書類を揃えて出せば、誰でも、いつでもなれるのがNPO

》何のメリットもないのに、縛りだけはあります
 ・毎年の営業活動報告書
 ・役員届けは法務局で2年毎
 ・法人税など全ての税金は株式会社と同じです
 ・毎年の経営数字は公開する義務があります
 ・法人所有の物は、同じ非営利活動法人以外には渡せません

10年間葬儀支援は、何のメリットも与えられず、自分達の努力だけで続けてきました。このままNPOを続ける意味はあるのか? と冷静に考えると「意味は無い」と言い切れます。閉鎖後当初は個人事業で始めますが、『霊柩事業の存続に問題がある』と分り、新たな法人化をするしかありませんでした。

ただ、遅ればせながら日本にも「合同会社」枠が誕生しました。日本の合同会社で有名なのは、Apple Japan合同会社 ・グーグル合同会社 ・アマゾンジャパン合同会社 でしょうか、形態は有限会社ですが、縛りも緩いし低資本で始められるし、これだけ有名どころが揃っていれば怪しいとは思いません。

NPOあんしんサポートは、4月末決算でしたから2018年4月30日の決算と同時に閉鎖作業に入ります。NPO法人の閉鎖は株式会社より容易ですが、解散公示など期間短縮はできませんから半年掛かります。閉鎖手続きを進めながら、個人事業の開設を行いましたが、一般貨物自動車運送事業・霊柩車限定の許可証の移行をしようとすると、法人所有の許可証を個人で引き継ぐ事はできず、個人事業許可を得る必要があるし、個人の場合、僕にもしもの時は、他人の千明は引き継げず新たに許可を取らねばなりません。法人間なら法令試験は受ける事になりますが、他はそのまま使用できると8月1日に分りました。

8月1日 合同会社設立に必要な知識を吸収し、すぐに法人成立に必要な書類を作り始める
     電子定款なら収入印紙4万円不要と分る(登録免許税6万円は必要)
8月2日 ネットで「ひとりでできるもん」に依頼、電子定款(電子署名付き)7,160円で依頼
8月8日 午前、電子定款をCDにインストール、すぐに法務局に行き法人設立申請
8月8日 午後、電子署名内容が無いと法務局から連絡あり、すぐに「ひとりでできるもん」連絡
8月8日 午前、ようやく法人受付完了(設立年月日は2018.8.8)
8月9日 陸運支局に試験申請に行くが、100万円入った法人名義通帳が必要と言われる
8月9日 午後、知り合いの人経由で、銀行員に法人名義の口座開設を依頼
8月10日 午後、銀行からの連絡で現金を持って口座開設に行く
8月10日 午後2時30分、法人名義通帳作成完了
8月10日 午後3時、群馬陸運支局(前橋)に行き、法令試験受験申請を済ませる

9月5日の試験に合格しないと来年1月1日からの許可は難しく、8月10日午後3時までに合同会社を設立して申請しないと受験できません。これが分かったのが8月1日――、法人設立後、申請には100万円の残高がある証明書が必要と言われる。今は法人口座開設には1週間以上掛かる訳で、今日の今日では「無理か・・・」と一瞬は諦めましたが、知り合いに銀行員がいるのを思い出しすぐに電話「すぐに法人口座を開設したい」と無理を承知でお願いすると、前橋の支店に連絡してくれました。

銀行に行くと連絡が入ってたようで、すぐ手続きに入りますが「一週間くらいで・・・」と言われた言葉を遮り「すみません。今日の午後3時には陸運に持ってかないとなんです」と無理矢理お願いしました。午後2時30分、入金100万円の新しい通帳が出来上がると、すぐに陸運に向かいギリギリセーフでした。相手は国の役所で融通は利きません。試験は奇数月の年6回だけ、これで9月5日の試験が受けられます。

試験まで26日ありますが、自動車に関心もなく、法令など全く分りませんので、ネットで調べて過去の問題らしき内容を販売してる行政書士のページに辿り着き注文します。到着したのは残り20日前でした。見ると50分の試験で、下記13項目から30門出題で80%以上正解で合格、単純計算で1問に付き1分30秒、長文の正否問題なら読むだけで時間が無くなります。
① 貨物自動車運送事業法
② 貨物自動車運送事業法施行規則
③ 貨物自動車運送事業輸送安全規則
④ 貨物自動車運送事業報告規則
⑤ 自動車事故報告規則
⑥ 道路運送法
⑦ 道路運送車両法
⑧ 道路交通法
⑨ 労働基準法
⑩ 自動車運転者の労働時間等の改善のための基準
⑪ 労働安全衛生法
⑫ 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律
⑬ 下請代金支払遅延等防止方

現行の許可試験は千明が横浜で受験、合格してくれまはたが今回は僕が受けることになりました。こんなバタバタでしたが、キリギリ間に合ったり、不可能を可能にしてくれる人がいたりと、あんしんサポート事業に関しては、いつも誰かに助けられながら、ひとつ、ひとつ乗り越えてきました。お陰様で2019年1月1日から、晴れて、あんしんサポート合同会社として事業スタートしたのです。

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